やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「腹減ったから、ラーメン食ってくる!」
笑顔の真木ヒナタ。
「・・・・真木さん、パーティーで死ぬほど食べてましたよね?」
「俺、育ち盛りだから、まだまだいけるよ!」
自信満々の真木ヒナタ。
「・・・・・とっくに、真木さんの育ち盛りは、終わってますよ。」
私は、冷静に言った。
「そうですよ。真木さん、今からは、横に太るだけですよ・・・むしろ、真木さんなんて、太ってデブってしまえばいいんだ。」
私の後ろに隠れていたポチがつぶやく。
「黙れ、妖怪ミイラ河童め!」
真木ヒナタが、ポチに言った。
私達は、真木ヒナタの言葉を聞いて、ポチをジックリ見てみる。
包帯グルグル巻きで頭のてっぺんだけハゲが出ているポチの姿は、まさに妖怪ミイラ河童というにふさわしい姿だった。
ワハハアハハッハハハハハハハ~!!!
私達は、笑い声を上げる。
「な、なんですか!アッシの姿を見て、大笑いしないでくださいよ~!!」
今にも泣きそうなポチ。
「あ~!!!ヒナタ見てみろよ!!!」
急に組長が叫んだ。
見てみると、組長の手には、千円札が2枚握られていた。