やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「小夜にお願いがあるんだけど?」
組長が、私を見る。
ガタッ
その時、台所で何か音がした。
「もしかして、猫ですか?・・・ダメですよ?アパートは猫飼えないんですから。」
私は、組長の動物好きを思い出し言った。
「そんなこというなよ、小夜。別に今さら増えても問題ないだろ?」
真木ヒナタも私に訴えかける。
「だから、私が、決める以前に猫はこのアパートでは、飼えないんですよ。」
私だって飼えるものなら、飼いたいけど、決まりがある以上仕方なかった。
「・・・・小夜姉さんの人でなし。」
ポチが小声で言う。
「・・・何で猫飼わないくらいでそんなこと言われないといけないんですか。」
少しムカつきながら答える私。
「だったら、アパートで飼えるものなら、いいんだな?」
組長が、私に言った。
「それは、そうですけど・・・。」
「小夜、今、飼っていいって言ったぞ!」
私の言葉を聞いた瞬間、真木ヒナタが言った。