やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】

第6節:誘拐





「どうするんだよ、小夜。ついに、組長達、誘拐しちゃったよ!」



サブが、焦った表情で私を見る。



女の子は、うれしそうに組長に抱っこされている。



「サブの馬鹿野郎!!誰が誘拐だ!!この美奈は、俺の娘なんだから、誘拐になるわけないだろ?」



組長が、怒りながらサブを見た。



「・・・・隠し子ってわけですか?」



私は、組長に尋ねた。



「違うよ。別に隠さずに紹介してるから、隠し子じゃないだろ。」



いまいち、何が言いたいのかわからない組長の言葉。



「・・・・とりあえず、どういう状況でここに連れてくることになったのか教えてくれますか?」



私は組長にお願いした。



「簡単に言うとだな、ラーメンを食べに行った俺とヒナタとポチが、ラーメン屋を探して繁華街を歩いていると、夜の繁華街の中にある公園でひとり遊んでいる美奈がいたんだ。」



組長が、美奈の頭を撫でながら話す。



「そうなんですよ。それでアッシ達、声を掛けたんですよ。こんな夜遅くに何してるのかって。」



ポチが、言った。



「それで、美奈が、遊んでるっていうから、一緒に遊んだんだよ。」



真木ヒナタが、ポチから引き継いで話す。

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