やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】

「ちょっと待ってください。色々、おかしい所があるんですけど、聞いていいですか?」



私は、組長と真木ヒナタとポチを見た。



3人は、同時にうなずく。



「まず、何で夜、こんな子供が繁華街の公園でひとりで遊んでいるんですか?」



「アッシ達が知るわけありませんよ。」



ポチが答えた。



「それじゃ、何で、その子供に声を掛けて、遊んだんですか?」



「一人で遊ぶより、みんなで遊んだ方が楽しいに決まってるだろ!」



組長が笑顔で答えた。



「・・・・・で、何でそれが、組長がパパってことになったんですか?」



「そうなんだよ、聞いてくれよ、小夜!」



真木ヒナタが、不満そうな表情で私を見る。



「だから、聞いてますよ。」



私は、真木ヒナタを見た。



「美奈と遊んだ後で話を聞いたら、美奈、お父さんが居ないっていうんで、それなら、俺達の誰かが、美奈のお父さんになってやろうって話になったんだよ。それで、美奈に誰がいいって聞いたら、大和を選んだんだよ。おかしいと思わない?絶対、大和より俺の方がいいよな?」



不満そうな真木ヒナタ。

< 139 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop