やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「ちょっと待ってください。色々、おかしい所があるんですけど、聞いていいですか?」
私は、組長と真木ヒナタとポチを見た。
3人は、同時にうなずく。
「まず、何で夜、こんな子供が繁華街の公園でひとりで遊んでいるんですか?」
「アッシ達が知るわけありませんよ。」
ポチが答えた。
「それじゃ、何で、その子供に声を掛けて、遊んだんですか?」
「一人で遊ぶより、みんなで遊んだ方が楽しいに決まってるだろ!」
組長が笑顔で答えた。
「・・・・・で、何でそれが、組長がパパってことになったんですか?」
「そうなんだよ、聞いてくれよ、小夜!」
真木ヒナタが、不満そうな表情で私を見る。
「だから、聞いてますよ。」
私は、真木ヒナタを見た。
「美奈と遊んだ後で話を聞いたら、美奈、お父さんが居ないっていうんで、それなら、俺達の誰かが、美奈のお父さんになってやろうって話になったんだよ。それで、美奈に誰がいいって聞いたら、大和を選んだんだよ。おかしいと思わない?絶対、大和より俺の方がいいよな?」
不満そうな真木ヒナタ。