やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「す、すいません、真木さん。」
すぐに謝るサブ。
私は、サブを弁護しようとしたが、真木ヒナタの過去を考えると、うまくサブを弁護する言葉が浮かばなかった。
(・・・真木さん、あの頃の話をされるのが、一番嫌なのかも・・・)
そう考えると、元暗殺者と言ったサブを弁護できる理由はなかった。
「サブ、よく聞けよ。・・・・俺は、元じゃなくて、今もバリバリ、現役の暗殺者だっつーの!!!」
「そっち?」
思わず、叫ぶ私。
てっきり暗殺者って言われるのが嫌なのかと思っていた私は、呆れた表情で真木ヒナタを見た。
「・・・・ってことは、もしかして、ヒナタ・・・まだ、俺を殺そうとしてるの?」
組長が、真木ヒナタから距離をとる。
「・・・・・大和、それ、いつの話だよ。」
真木ヒナタが、呆れた表情で組長を見た。