やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「ああああああ!!!わかったぞ。1週間前の俺の下痢もヒナタがやったんだろ?」
「・・・・下痢でどうやって殺すんだよ?」
呆れた表情で組長に答える真木ヒナタ。
「それは、その・・・下痢で脱水症状を起こして殺すとか・・・。」
「・・・・とりあえず、もし、本当に下痢で脱水症状を起こして殺す暗殺者がこの世界にいるなら教えてくれ。」
真木ヒナタは、疲れた表情で組長を見る。
「・・・それは、ほら・・・ここに。」
組長が、真木ヒナタを指差した。
「・・・だから、俺はそんな殺し方しないって言ってるだろ?第一、俺に大和、暗殺を命じた奴は、俺が殺しちゃったから、今さら、大和殺しても、金貰えないのに、何で今さら、大和殺すんだよ?」
「・・・・なるほど。」
真木ヒナタの説明にやっと納得する組長。
「・・・・・そういえば、1週間前のまだ屋敷に居た頃、賞味期限の切れたプリンが冷蔵庫から消えたことがあったんですけど?」
私は、1週間前の事を思い出し言った。
「・・・・・プリンに賞味期限なんてあるの?」
驚いたような表情になる組長。
「・・・・・どう考えれば、プリンに賞味期限がないなんて思うんですか?」
「・・・・お菓子に賞味期限はないんじゃないの?」
私の問いに答える組長。
「・・・ないわけないですよね。」
呆れた表情で答える私。
「いやぁ~小夜のおかげでひとつ勉強になったよ。・・・・ところで、何で今、その話したんだ?」
組長は、私の言いたい事が、まったくわかっていなかった。