やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・だから、組長、賞味期限切れのプリンを食べたから、下痢になったんですよ!」
「・・・・なんで?」
「・・・・もう、いいです。」
私は、組長に説明するのを諦めた。
「小夜、馬鹿の相手は大変だな・・・。」
真木ヒナタが、私に声を掛けてきた。
「そうだよな。ポチの相手は、本当に大変だよ。」
組長が、笑いながら言った。
「・・・・はぁ~・・・」
私と真木ヒナタは、同時にため息をつく。
「・・・龍一の苦労が今、わかってきたよ。本人が天然の上に馬鹿だと気づいてないんだもんな・・・」
呆れた表情で組長を見る真木ヒナタ。
「・・・私もです。」
そんな私と真木ヒナタの会話などまったく気にせずに、組長は笑っていた。