やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「それ~!」
いきなり美奈が叫んだ。
美奈の指は、拳銃を指差している。
「・・・・この拳銃がどうしたの?」
私は、美奈に聞いた。
「お母さん、それ持ってる人とどっか行ったよ。」
美奈が笑顔で私を見た。
「・・・・・真木さん、これって・・・。」
私は、真木ヒナタを見た。
「ああ、・・・美奈が、俺達に誘拐されたんじゃなくて・・・美奈の母親が、誘拐されたのかも知れないな・・・・」
真木ヒナタの言葉にも、美奈は意味がわからずに、ただ、笑っているだけだった。