やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「冗談じゃないですよ!!鍋ぶつけて、便器の中にアッシの頭を落とすし、トイレ用洗剤でアッシの頭を洗うし、熱湯かけるし、・・・いくら人のいいアッシでも怒りますよ!」
組長と真木ヒナタを睨みつけるポチ。
「・・・・ポチ、髪、脱色してちょっといい感じなんじゃない?」
組長が、ポチの髪を見ながら言った。
「エッ?」
組長の言葉に少しうれしそうな表情に変わるポチ。
「本当だな。ハヤリのチョイ悪オヤジみたいだよ。」
真木ヒナタも、ポチの髪を見ながら言った。
「・・・・・・・・・・・・ちょっと鏡を。」
ポチは、ずぶ濡れのまま、立ち上がり、洗面台の鏡を覗き込む。
トイレ用の洗剤で髪を洗ったために、見事に髪の色が茶色に色落ちしていた。
鏡の前でにやけるポチ。
「・・・・なかなか似合ってるじゃないですか。」
自画自賛するポチ。