やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】


「・・・・アッシの汗じゃなくて、組長の汗じゃないんですか?」



ポチが、ふてくされた表情でつぶやく。



「・・・・俺なのか?」



不安そうにつぶやく組長。



「そうですよ。アッシは、手に汗なんてかかないですから。」



自信満々に答えるポチ。



「ポチ、手見せてみろよ。」



真木ヒナタが、ポチを見る。



「いいですよ。」



ポチが、真木ヒナタに手を見せる。



そのポチの手には、大量の汗をかいていた。



ボコッ!



「イッ・・・・タ~イ!!」



真木ヒナタは、持っていた物でポチを思いっきり殴った。



「・・・・な、何で殴ったんですか?」



ポチは、何に殴られたのかわからずに、真木ヒナタに聞いた。



「これだよ。」



「・・・えっ?」



真木ヒナタが、持っていた物をポチに見せた瞬間、ポチは絶句した。



そして、真木ヒナタは、その持っていた物を目をつぶったままの組長に持たせる。

< 211 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop