やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「・・・・・何でですか?」
私は、いきなりの出来事に驚いて、加藤刑事に尋ねた。
そんな驚いている私に加藤刑事は、近づいてきて、そして、私の手をとった。
カチャッ。
それは、私の手首に冷たい感触を与えた。
「三河小夜、銀行強盗容疑で逮捕する。」
私の両手には、手錠が冷たく光っていた。
「・・・小夜さん。」
「・・・・龍一さん。」
私と執事は、お互いが、今までに見せた事がないような不安な表情で見つめ合っていた。