やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「何か手伝おうか?」
「いえ、もう出来るんで大丈夫ですよ。それより、組長達、起こしてもらえますか?」
「エッ・・・俺が起こすの?」
私の言葉にあからさまに嫌そうな表情になるサブ。
「・・・ダメですか?」
私は、少しかわいい顔を作って言ってみた。
「・・・・いや、別に嫌とかじゃないけどさ・・・・はぁ~・・・わかったよ。」
サブは、結局、私のお願いを断ることが出来ずに部屋に戻っていく。
「組長、真木さん、ポチさん、起きてくださいよ。朝ですよ。」
部屋からは、サブが、みんなを起こす声が台所に聞こえてくる。
「何だよ、ムニャムニャ・・・・・あと、10時間したら・・・・起こして・・・」
「・・・・・・・・・・サブ、殺す・・・・・・・・zzzzzzzz」
「・・・アッシは、目覚めのキスをお願いします・・・・・・」
サブが声を掛けた後で、組長、真木ヒナタ、ポチの自分勝手な言い草が聞こえてきた。
(あの人たちは・・・はぁ~・・・)
私は、料理をしながら、呆れてため息をついた。