やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「あっ、悪い。」
真木ヒナタの叫び声で、組長が、真木ヒナタを踏んだことに気づいて、足をどける。
「うぅぅぅぅ・・・・・誰だぁ!!!!」
真木ヒナタが、もの凄い怒りの表情で目を覚ます。
ゆっくりと立ち上がり、周りを見渡す真木ヒナタ。
「小夜か?」
最初に私を睨みつける真木ヒナタ。
「ち、違いますよ。」
当然、首を横に振る私。
「・・・サブか?」
ゆっくりと私からサブに視線を移す真木ヒナタ。
「俺じゃないですよ。」
もの凄いスピードで首を横に振り、否定するサブ。
「・・・・それじゃ、大和か?」
そして、組長に視線を移した真木ヒナタ。
組長は、その視線を受けて言った。
「・・・ポチじゃねぇ?」
組長の見事なまでの責任転嫁。