やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
第6節:新生活
朝の騒ぎが収まり、私達は、朝食を食べたテーブルを囲む。
ただし、ポチは、お風呂場の鏡の前から離れてなかったが。
「アッシの髪が~・・・・アッシの唯一の自慢だったフサフサの髪が~・・・・あぁぁぁぁ~・・・」
お風呂場に響き渡るポチのうめき声。
当然のことだけど、テーブルに座っている誰ひとり相手にはしていない。
「コーヒーどうぞ。」
私は、組長、真木ヒナタ、サブと順々にコーヒーを置いていった。
そして、最後に自分のコーヒーを持ってイスに座る。
「小夜!」
真木ヒナタが私を睨みつける。
「あっ、はいはい、わかってますよ。」
私は、再び立ち上がり、冷蔵庫から牛乳を取り出すと、真木ヒナタの前に置いた。
「そうそう、これだよ!これ!」
真木ヒナタは、うれしそうに、コーヒーに牛乳を入れてコーヒー牛乳にする。
「それでは、今から第1回の会議を始めます。」
私は、イスに座り、宣言した。
当然、会議の内容は、どのようにして、1億円を稼ぐか。