やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「これは、何だよ、小夜!」
食べている途中、いきなり、私に文句を言い始めた真木ヒナタ。
「な、何ですか?」
私は、真木ヒナタを見た。
「俺は、半生だって言っただろ!!」
真木ヒナタが、目玉焼きを指差す。
「・・・・わかりました。次から気をつけます。・・・・・半生好きなのは、今、初めて聞きましたけど・・・」
「まったく、もう!こんなの食べられるわけないだろ!ムシャムシャムシャ・・・」
文句を言いながらも、目玉焼きを食べる真木ヒナタ。
私は、その様子を冷たい視線で見る。
「何だよ!何か文句あるのかよ、小夜。」
私の視線に気づいて、私を見る真木ヒナタ。
「・・・・食べてるじゃないですか?」
「当たり前だろ?だって、俺、目玉焼き好きだもん。」
「・・・・半生じゃないといけないんじゃないんですか?」
「半生じゃなくても、目玉焼きは、目玉焼きだろ。」
そう言って、自分の目玉焼きを食べた後に、ポチ用に作ってあった目玉焼きまで食べだす真木ヒナタ。
その様子を呆れた表情で私は、見ていた。