やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】


「ムキー!!!い、言う事に欠いて、ハゲとは何ですか!ハゲとは!!いくら小夜姉さんとはいえ、それだけは、言っちゃいけないでしょ!!小学生の時に学校で習わなかったんですか?他人の嫌がることは言っちゃいけませんって!!」



顔を真っ赤にして、怒り狂うポチ。



「そんなのポチさんに言われるまでもありません!!第一、最初に言ったのは、ポチさんじゃないですか!!目には目を歯には歯をって言葉知らないんですか?」



私も、イスから立ち上がりポチを睨みつける。



サブは、私とポチが完全に怒っていて、どうすればいいのか、焦った表情でオロオロとしていた。



「何、騒いでんだよ?」



部屋で寝ていた組長が、起きたばかりの顔で頭をかきながら、台所にやってきた。



「ポチさんが、セクハラするんですよ!」



すぐに組長にチクる私。



「なぁ~に~!ポチ、それは本当か?」



組長が、私の言葉を聞いて、ポチを睨みつける。



「い、いや、それは、アッシもハゲって言われましたし・・・お互いどっちもどっちという事で・・・」



組長に睨まれて、焦るポチ。



必死に言い訳をする。



「馬鹿野郎!!!」



ボコッ!!



組長が、思いっきり、ポチを殴った。



殴られて倒れるポチ。

< 86 / 298 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop