やくざと執事と私【第3部 上巻:ラブ&マネー】
「ムキー!!!い、言う事に欠いて、ハゲとは何ですか!ハゲとは!!いくら小夜姉さんとはいえ、それだけは、言っちゃいけないでしょ!!小学生の時に学校で習わなかったんですか?他人の嫌がることは言っちゃいけませんって!!」
顔を真っ赤にして、怒り狂うポチ。
「そんなのポチさんに言われるまでもありません!!第一、最初に言ったのは、ポチさんじゃないですか!!目には目を歯には歯をって言葉知らないんですか?」
私も、イスから立ち上がりポチを睨みつける。
サブは、私とポチが完全に怒っていて、どうすればいいのか、焦った表情でオロオロとしていた。
「何、騒いでんだよ?」
部屋で寝ていた組長が、起きたばかりの顔で頭をかきながら、台所にやってきた。
「ポチさんが、セクハラするんですよ!」
すぐに組長にチクる私。
「なぁ~に~!ポチ、それは本当か?」
組長が、私の言葉を聞いて、ポチを睨みつける。
「い、いや、それは、アッシもハゲって言われましたし・・・お互いどっちもどっちという事で・・・」
組長に睨まれて、焦るポチ。
必死に言い訳をする。
「馬鹿野郎!!!」
ボコッ!!
組長が、思いっきり、ポチを殴った。
殴られて倒れるポチ。