ずっと一緒に*先生の青②




青波を抱っこで寝かしつけ
そっと、そっと、そーっと
布団に入れたあと



1日でもっとも
ホッと出来る瞬間



青波の寝顔を暗闇の中
じっと見つめると
自然と頬が緩む



………可愛いな
この幸せを守るためなら
私、なんでも出来るよ
本当だよ



さ、2、3時間もしないうちに
青波は泣き出すから
早く寝なきゃ



布団にもぐり込むと


………カチャリ



とても静かに
ドアが開く音と共に
廊下の電気の細い光が
暗い寝室に差し込む



「イチ、青波 寝た?」



パパの小さな声に
寝たフリで無視しようか
本気で迷うけど



「……イチ、起きろイ~チ」


甘えたパパの声に
仕方ない



「……なぁに?パパ」


わかってるクセに
どうして こういう時
訊いちゃうんだろ?



上半身を起こした私を
枕元に座り嬉しそうに見て



「オレんとこ来いよ」



……あんまり
そういう気分とは
言いがたい



ううう、青波ー


可愛い寝顔の青波に
後ろ髪引かれる思いで
立ち上がる



だけど


「早く、早く」って
子供みたいに
(子供は夜這いなどしませんが)
パパの部屋まで手を引かれると
大きな その手に
ドキドキしてくる



すごく眠たいけど
身体が熱くなる





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