わたしの名前は…



「何にも症状ないし、してもいないけど、
行くよ、病院…
こども産めなくなったら嫌だもん…」


「何でそんな簡単に病院に行くっていうんだよ。
やっぱ、身に覚えがあるからだろっ?!!」


「何で…
何でそんな風に私を汚いみたいに言うの?
私はホントになんにも―――」




信じてもらえない。


疑われている。


まるで病原菌のように
消えろと言われている、
そんな気分になってきて
涙が出てきた…



それさえも


「お前、
オレがお前に泣かれんのに弱いからって泣いたって
今日は通じねぇぞ!!」

と、言われる…




言いたいことが山ほどあった


でも、
あまりに一方的に怒鳴られ、

けなされ…

病院に行く
ただそれしか言えなかった…




どこから性病が?

どうしてコウキが?

なぜ私が?

病院に行けば解る…

容疑をはらすには
専門知識がなさすぎる

病院に行こう…

ちゃんとJr.を産むって、
また私のところに来てねって

約束したんだ。


不妊症にはなりたくない…

< 100 / 386 >

この作品をシェア

pagetop