わたしの名前は…

「会って、Hしようよ。
お前気持ちいいからさぁ」





…何この人?
頭おかしいんじゃないの?


「あっはは。
ありえない!
だって私あんたとしても気持ちよくないもん…」


ガチャ。

受話器を置き、しばらく笑った…



Hに愛も何もありゃしない。

したいか否か。


私がしたくなきゃHはありえない!

男がしたいだけに
好きな人だからって、
我慢して付き合う必要全くナシ!!

今私は否だ!
だから、意地でも逃げなくちゃ





必死に
片腕を擦り抜いては抑えられ…

何度も、何度も…



一体何分そうして戦ったろう



「サキ、もうムリだ。
キスくらいさせろ…」

逃げるためだ、
しょうがないからキスくらいさせてもう放してもらえよ。

そういう意味の
イツキ先輩のその言葉で、一気に力尽きる感じがした


…ううん、

もう力は限界だった――
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