わたしの名前は…
もう、ムリなんだぁ…
抵抗をやめたとたん
「もうやめたの?
イツキの言うことはすぐきくんだ?
何かムカつく。」
男の顔がマジになった。
「じゃあ、イツキ、
ヤレって言ってよ」
私の顔を睨んだあと、
またニヤっと笑い、
私に覆いかぶさる…
男の唇が、舌が、
耳の後ろから首へ静かに移動する
私と目が合うと
イツキ先輩は下を向き、
背中を向けた…
やっぱ、ムリなんだぁ…
もう、動くことはない。
男のオモチャはなされるがまま…
男の右手が下の方へいく
「オレ、部屋いくわ…」
そう静かに言うと
イツキ先輩は自分の部屋に戻っていった
「あーあ、イツキに捨てられちゃった」
そうニヤニヤして、
キスをしながら勝手に楽しんでいる…
レイプって結構逃げられないもんなんだね…
頭だけ妙に冷静に
まるで
他人事のように
そんなことを考えたりして
もういいや………
ただ私は天井を見ていた
バンッ、バンッ。
カラカラカラ――
ギシ、ギシ、ギシ。
ガチャ…
「たっだいまぁー!」
ニコニコ顔で
コウキ先輩とナルセ先輩が帰ってきた
…やっと来てくれた
でも、ドアの先には
女の上に男が乗る風景…
ドアノブをつかんだまま立ち尽くす2人…
「…、邪魔すんな」
そう男が言うと
「ワリワリ…」
と、ドアを閉めてしまった
…だよね――
また男が触る――
しかし、次の瞬間
バンッ!――