わたしの名前は…
そこには、
女のコの名前と店名、
指名率が書かれ、
指名率順に、順位が…
“一位 カレン―――”
一ヵ月に1回、順位が出される…
私は、本店勤務。
店は姉妹店もある。
そのトータル順位だ…
「すごいね!
1ヵ月でナンバーワン!」
おどける佐藤くんに
「オレが見つけたんだ、
当たり前だろ!」
何だか聞いたことのある台詞…
主任が自慢げに言う。
「オレが名前付けたからだろ!」
意味不明なコトを言うマネージャー。
「お客さんに、
何でそんな名前なの?
って、笑われるけど?
それに、
見つけたんじゃなくて、私が自分で来たんだけど?」
大笑いするスタッフ…
「よし!オレ、馬券買ってくる!
当たったらカレン指名する!」
どこまでも意味不明なマネージャー…
うれしかった。
正直、うれしかった。
コウキは
私をこんなに必要としてはくれないだろう…
1番になったのがじゃなく、
必要としてくれる人がいることが、
何よりもうれしかった…