わたしの名前は…

そこには、
女のコの名前と店名、
指名率が書かれ、
指名率順に、順位が…



“一位 カレン―――”



一ヵ月に1回、順位が出される…


私は、本店勤務。
店は姉妹店もある。

そのトータル順位だ…



「すごいね!
1ヵ月でナンバーワン!」

おどける佐藤くんに

「オレが見つけたんだ、
当たり前だろ!」


何だか聞いたことのある台詞…

主任が自慢げに言う。


「オレが名前付けたからだろ!」

意味不明なコトを言うマネージャー。

「お客さんに、
何でそんな名前なの?
って、笑われるけど?
それに、
見つけたんじゃなくて、私が自分で来たんだけど?」

大笑いするスタッフ…


「よし!オレ、馬券買ってくる!
当たったらカレン指名する!」


どこまでも意味不明なマネージャー…




うれしかった。

正直、うれしかった。



コウキは
私をこんなに必要としてはくれないだろう…


1番になったのがじゃなく、
必要としてくれる人がいることが、
何よりもうれしかった…
< 172 / 386 >

この作品をシェア

pagetop