わたしの名前は…



たぶんユウキは想像したはず…

子供を殺した

という意味も、

相手が誰で、

どうしてなのかも…



でも、

「どうでもいいんだ。
今のサキを好きだから、
そうして自分を責めて泣けるサキは、
きれいだからいいんだ。」



全部うけとめる程
きれいで、強かった――



だから、
だからこそ、

ユウキは私には落ちちゃいけない…

落としちゃいけない…


そう、思った…




「きれいじゃないって。
計算高くて、ずるくって、
大切なもの守れないで
男騙す仕事して…」



嫌ってほしかった。


ユウキを私は好きだった。


だから、
嫌ってほしかった…


コウキがいて
ユウキも好き、
あまりにも都合が良すぎて汚すぎて…


こんな私を
嫌ってほしかった…



自分じゃ
ユウキをフレないから…

それが1番ずるくて
汚い

わがままなのに―――

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