わたしの名前は…



明日私は地元に帰る…

ユウキと同棲して
賑やかになった冷蔵庫の中も、
ユウキのビールと
私の野菜ジュースだけ…



3人前1袋の焼そばに、
野菜炒め用のカット野菜、豚肉小パック…


「牛肉にする?」

「バーカ(笑)。」


パーティー用の蝋燭…

「20本?」

「バーカ(笑)!
どこにそんなに刺すんだよ!!」

「何か他に食べたいものないのぉ!?」

「いいよ、ビールがあれば。」



安い、安い買い物だった…




「あ!
駅行かなきゃ!」

「何で?」

「大切なモノ預けてんの!」

「は?駅に???」



ずーっと、
買い物中も駅までも、駅からアパートまでも、

ずーっと、ずーっと、
ユウキと手をつないで歩いた。



「何それ?」

「ユウキに誕生日プレゼント!
と、サキにも♪」

「何だそれ!(笑)
何でサキにも?!(笑)」

「いーの!
見れば解るの!!」



幸せな夜、
夏休みで賑やかな街…

でも私には、
ユウキの声しか聞こえないくらい

幸せな夜―――

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