わたしの名前は…



アパートに戻り、
2人でキッチンに立ち、
焼そばを作った。


山盛りの焼そばに、
蝋燭を2本…



「ハッピィバースデイユウキぃ♪
ハッピィバースデイユウキぃ♪
ハッピィバースデイディアユウキぃ♪
ハッピィバースデイ
トゥー ユー♪」



ユウキが蝋燭を吹き消す―――


「ユウキ!おめでとぉ!!
産まれてきてくれてありがとぉ…」

「サキ…」



「さ!
食べよ!!
サキいっぱい遊んでお腹減った!」

「あぁ、うん。」




食べた。
2人で3人前全部。

取り分けもせず、
そのまんまつっついて。


「御馳走様っ!
サキの焼そばが、1番贅沢だな。」

「フカヒレ、牛肉、キャビア?フォアグラ?」

「入ってたろ(笑)?!」

「より高い、愛が!(笑)」


「あっ!
見れば解る、
俺の、と、サキの?
プレゼント見せてよ。」

「へへぇ―――
いいよぉー!」



「ん?1つじゃん。」

「いいから開けて!」



ラッピングをゆっくりきれいに、
大事に大事に開けるユウキ―――




「えっ!?
サキ、コレ…」

< 222 / 386 >

この作品をシェア

pagetop