わたしの名前は…
「サキ―――
オレ…
何してんだろうな…
お前もガキも守れないで―――
服、取ってくるな…」
あなたを追い詰めていたのはなんですか?
私ですか?
殺したコドモですか?
流れたコドモですか?
それとも、
あなたの抱えていた病気ですか?
浪費という―――
コウキは私に拾ってきた服を全部着せた―――
着せ替え人形…
やりたくなったら裸にして…
用が済んだら服を着せ…
ほら、
オレの人形1番いいだろって持ち歩く…
かわいい、かわいいって
頭を撫でて、
愛してるって言い聞かせて…
逃げないよ…
もう…
食べるけど、
しゃべるけど、
愛を、知ってるけど…
逃げない…
あなたから…
知ってる愛に応えなきゃ、
応えよう、
私が決めたこと―――
電池の切れた目覚まし時計の針を動かす…
回し続ける…
進め…
いつか、
起きるときが来る…
目覚めたら、
きっと朝は明るいから…
回すことをやめちゃいけない…
朝を、
愛を、
みつけに
私はココに戻った。
コウキのもとに…
同じで何も変わらない、
そう今は見える路も、
ちゃんと進んでるはず。
時計の針が
同じところをグルグル回っている様で、
ちゃんと日付を変えるように。
私にも、
ちゃんと愛が見つけられる日がきっと来るから―――
“安心して――”
ユウキを信じて、
自分の選んだ路を信じて…
行け―――