わたしの名前は…




「何!?
お前兄に乗り換えたの?」

小沢先輩…

「何だ、
だったらオレでも良かったじゃん!
オレとしよーよ?!」

…あんたはまだ言うか



「乗り換えたんじゃないし
先輩は、無い!!!」

「おうおう、
小沢にケンカ売るな(笑)
オレでも小沢には勝てねーぞ?(笑)」


やさしく笑って私を抱き寄せ
小沢先輩から離す。


「小沢、オレの女いじめんな、
アーンド、手ぇ、出すな…」

「あ〜ん。
コウキ先輩こわぁーい!」

小沢先輩がおちゃらける




この辺でこの人たちが頭を下げるのは
見るからに恐い、
18歳から見たらオジサン達ばかり…

何も怖いものなんか無いんじゃないか?

冬も春のように生きる
高校生ってホント、
すごい生きものだ…

お気楽で、
無責任で、
楽しいことしかいらない

私はそんな生きものを謳歌していた…



コウキに守られ
コウキに抱かれ、
コウキの時間に生きている



幸せだと
しっかり感じる、
生きている幸せを…

夢のような
あったかい世界に笑って生きていたい…


でも、私は、
現実、受験を控えた高校3年生…

18歳、未成年…


コウキ達成人と、時々、現実にて、別の世界にいるような
そんな時間もあるんだな…



別に勉強は嫌いじゃない

やりたい仕事もある。

だから、
ここにいられるのは
本当の春まで…
なんだ… 


コウキ……
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