わたしの名前は…





「一生許さない。(ユルシタイ…)
一生信じない。(シンジタイ…)
一生あなたを試すことはできるけど…」


「解ってる。
許されることだとは思ってない。
信じてもらえるとは思ってない。
何を言っても、オレがしたことは戻せない。
そういうことをしてきたオレが悪い…」





もとに…

戻った…



“サキ”は、
“サキ”を大切に、
欲しいコトバをくれる
コウキが好きだった…

愛していた…


“サキ”を愛してくれる
コウキが今、
ここにいる…




もとのコウキに戻った…





どん底に落ちて、
やっと…
やっと…

本当の愛を取り戻した…




これは現実…



いっぱい遠回りして、
いっぱいキズ付けあって、
やっと見つけた…





「試して…一生…
一生お前のそばで、
お前達のそばで、
最期に信じられるように頑張るから…」


「うん…
一生コウキの傍で試すから…
試されるってつらいよ?
いいの?」

「いいよ。
つらくない。
お前等がいれば、
つらくない―――」






それが本心だったか、
偽りだったか…

もう
わからない…



現実は、
結果違ってしまったけど…


その時のコウキのキモチは
もう
聞き返せない―――


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