わたしの名前は…




確かにコウキはカナムを愛していた。





それはでも、
コウキなりに…





お金はあった、
コウキがたとえ1円も出さなくても…





コウキの借金が結構ある…
それは大まか聞いた…



それでも私はコウキにもちゃんとカナムにかかる費用は、半分出させた。



私の貯金は秘密で…



そういう経済的なことも、親になるなら責任があって、
それができなければ
愛してるなんて言えない…


カナムにとってだけは、
コウキに妥協は許さない。





コウキは頑張っていた。



でも、
辛かった…だろう。





カードローン、
私が知らされただけで、120万ほど…

それを全額返すことも、
私にはできた…

でもしない。



ギャンブルに、
飲み会に、
知らない女に使ったお金。



その好き放題な生活をこの子のために止めること、
それができなきゃ…

そう思ったから…




借金返済のためには、
それらを我慢しなくてはならない。


愛してるなら、できるでしょ?

そう思ったから――





頑張って我慢して、
どこに行くワケでもないコウキはカナムと触れ合う。


借金がへり、1社返し終え…



カナムを抱くコウキを見れば、私も幸せ…

一石二鳥。

そう思っていた…





でも、
我慢は長続きしないもの…



カナムを抱くコウキは幸せそうなのに、

その愛と、
その我慢は、
繋がるものではなかった…





コウキは隠れてギャンブルをするように…


いっぱいいっぱいのはずのコウキの財布が、
時々裕福になる…

それに気付き、
隠れギャンブルを突き止めた…

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