わたしの名前は…
「隠れて約束破るのが、1番最低な裏切り!
全然するなっては言わない。
でも、負けたらまたカード使うでしょっ!」
やめてほしかった。
でも、好きなこと何もかもやめるなんてムリだろうって…
少しは許さないと…
私は捨てられる―――
その恐怖心があったのが本心…
はじめは、
どうしてもギャンブルしたくなったら私を連れて、
私がもうダメと言うまで…
だけだった…
でも次第に自分に甘くなるコウキ…
回数も増え、
飲み会も男の付き合いと、何度となく出掛け…
明らかに
借金返済額を考えたら、絶対ないはずのお金を使いはじめ…
カナムを抱く時間は減り…
ついに、
カナムのための貯金にと私が寄せておいたお金を、無断で使い込み…
返し終え、私に預けた金融会社のカードをこっそり持ち出した…
「家族だって、それじゃ泥棒だよ!
私が気付かないとでも思ってんの!!
カナムのためのお金だよ!
心痛くないの!?
頭イカレてんじゃない?!」
私だって我慢した…
いつ言うだろう、
いつこっそり返すだろう、
いつ思い直すだろう…
せめてコウキの、
カナムへの愛を信じなきゃカナムがかわいそうで…
私との約束を破っても、
カナムへの愛は本物なら、コウキが自分でやめるはず…
そう信じて待ったんだ…
なのに…
バレていないと思って、エスカレートする一方で…
「何が試していい、よ!
全然ダメじゃん!
あんたにこどもを愛してるなんて言う資格全然ないっ!」