わたしの名前は…



調停は月にたった1回。

たった1時間。



都合のいいことばかり言うコウキと、
それを訂正、説明する私…




一行に進まず、
月日ばかり流れ、
大事なことが1つも解決されない…


休みや夜勤明けの、
カナムとの時間が、
こんなくだらないことで削られ…

あまりに不合理で
調停が時間になるたび溜まる精神的ストレス…





私は笑えなくなっていた…

笑うにはどう顔を動かすのかさえ忘れてしまうほど―――





私のストレスを増大させたのは、コウキだけじゃない。

調停で
平等な立場にあるべき、調停委員のメンツ…

当たりが悪かっただけ、かもしれないが…

調停をして初めて知った…


調停委員とは、
公的に悪いことをしていなければ、誰でもなれる…

たとえば、大げさな話、
小さいときいじめっ子でも、
たとえば、
コウキの母でも…




50.60の男女がこの調停の担当…


私が感情的だ。とか、
男には付き合いもある。とか、
それくらいのことは許したり、見逃さないと夫婦はやっていけないとか…



仮にも裁判所に雇われた人間。

そんな古い男尊女卑精神を私に言ってどうするの?

感情的にもなりますよ…

あなた達と違って、
私は今を生きようと必死こいてる、ただの“人間”ですから―――

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