わたしの名前は…

何度もコウキと同じ場で話したいと訴えたが、

「伝えてもいいけど?
本人が嫌だって、
あんたと会いたくないって言うからねぇ(笑)」

と、肘掛付きの椅子にふんぞり返り、
バカにした笑みを浮かべる始末…




はい、今日もストレスを受けただけで時間終了―――





「意味…ない気がする…
もう続ける意味ない気がする…」


待合室にいた母に私は泣いて訴えた…



「がんばろう…
カナムのためにも…」




もうカナムは1歳…
よちよち歩いて

「ママ…ママ……」




別れること、
カナムの養育費を払うこと、慰謝料…

そんなもう当たり前のことが、
1年近くかけても決まらない…

何度私は精神的に限界だと言って、
コウキとの問題を乗り越えてきたんだろう…


また
乗り越えられるんだろうか

毎日胃薬を飲んで、
がんばる必要があるんだろうか―――

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