わたしの名前は…
そう言った弁護士は、
着手金だけで、
あとは何もいらないと契約…
普通はその件にかけた時間や日数のお金、
その他もろもろと、
勝った場合は成功報酬が必要になる…
着手金も、数万の話ではないが、
全て払ったらきっとすごいお金がかかる…
そこで弁護士と契約しただけで、
あとの手続きは全て弁護士がしてくれた。
そしてまた数日後、
地方裁判所から呼び出しの知らせが届く…
やっぱり言われ慣れない
原告――
被告――
まるで事件の当事者…
あ、そうなのか…
随分大きな事件になっちゃったなぁ…
浮き沈み…浮き沈み…
こがなくても、
もう波に乗って進む…
何でコウキは裁判で訴えられることを承諾したんだろう?…
浮き沈み…浮き沈み―――
負けが見えているのに何で?
コウキは今、
何を想っているのだろう…
何を―――