わたしの名前は…



生活、育児、という責任がないから無責任に笑えてた…


私だって、コウキに対して無責任だったんだ…





そう考えたら、
私は車を過ぎたパチンコ店に向けて走らせていた…





コウキは真剣な顔で
パチンコ台を睨むようにしレバーを握っていた…


その姿は、私には可哀想に映った…


私が隣に立っているのも気付かずに…





「あ…サキ…」

気付いたのは、
コウキの隣にいたナルセ先輩だった…


名前に驚いて振り返るコウキ…



「情けない顔…
こんなときにもパチンコなんかして…」

可哀想なヒト…



「待て、サキっ。
ココで話すのはマズイ。
外に出ろ、な!?」

満席の店内…

周りを気遣って
ナルセ先輩が私たちを外へと導いた…

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