わたしの名前は…
そうして私は
ひたすら強くなった…
でも時々見る、
父親に肩車される子…
あれはママできないんだよね…
やって歩いたら、
ママ、強すぎでしょ…
家ではやってあげても、
アレして道歩いていいのはやっぱ父親だよなぁ…
親が言うのもなんだけど、
カナムは顔もスタイルも?良くて、
ホント、擦れ違う人が振りかって見るほどたまらない容姿…
何の不憫もない、
屈託のない笑顔に、
大抵の大人はやられる…
モデル事務所にスカウトされ、
断ったら社長まで出てきて頼み込まれるほど…
父親なんかいなくても、
そんな最高の笑顔はできるんだ…
だけど、ごめんね、
あの父子の姿を見るたび
ママは君がかわいそうだなって、思ってました…
あんなふうに肩車して歩いたら、
どんなにいい顔をするんだろう…
と―――