わたしの名前は…




「カナムぅ。
ゴメンネ…」

真夜中に帰って、
酒くさぁいママは
カナムという本当の愛のヒトを抱くんだ…


(ここにしかホントの愛、感じないのにね…)







「お前さぁ、
バツイチ・子持ちってマジ!?
何で黙ってんだよ!
騙してんじゃねーよ!!
男バカにしてんの?!」

………。

昨日まで

「サキちゃん、サキちゃん♪」

言ってた、ある男…



「…サトミ?でしょ。」

「誰でもいいだろ!
そんなの隠して騙してんじゃねーよ!!」

「…隠す?騙す?
大体何であんたなんかに教えなきゃいけないの?
彼氏でも何でもないくせに…」

「…そうだけど。
知ってたらマジになんかなんねーだろ!!」

「だから!!
私を好きじゃない奴に、
私を知ろうともしてないくだらない奴に、
何で私だけ真剣に教えなきゃいけない?
表面しか見れない奴が偉そうに説教するな!!」


「…ごめん。だけど…」





知ってる…

バツイチ・子持ちが世間的に一線引かれるの…

そんな女、
わざわざ選ぶ男なんかいない…


知ってるよ…。

そんな“サキ”を愛してくれる男なんかいないんでしょ…



だから、いいんだよ。



“カレン”を見て、
愛してくれれば。



どうせ、“サキ”なんか見てくれるヒト、

いないんだから…


合コンなんてそれでいいんだよ。



聞かれたら、教えるよ?

どんなときも、
カナムを無しにする気はないからね…。

聞かないなら、
教える必要なんかないでしょ?

表面しか見ようともしない男に、
内面出しても意味ないじゃん…

造り物で満足しあって何が悪い???

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