わたしの名前は…




「で?バカのお友達、
どこに行ったの?」

「んー…
おバカさんねぇ、
お星さまになるんだって。
お空に、
迷子にならないで行けるように、
お友達、見届けに行ったの。」

「じゃあ、
僕も行ってあげるよ!」

「うん。
でも大丈夫。
カナムはここまで来てあげたから、
きっとおバカさんも
ありがとうって言ってるよ。」



来たことのない場所、
間近で見たことのない車…

行ってみたくて仕方ないカナム…


そんなカナムに、
ヒトシが言った…

「おバカさんは、
俺とカナム君に負けて、お空に逃げて行くんだ。
でも、カナム君をおバカさんは大好きだから、
そばに行ったらお空に一緒に来てって言うぞ?」

「ダメだよ!
そしたらママ、お前に捕られちゃうじゃん!
行かない!」

「だよなぁ!
だからここでおバカさんにでっかい声で言ってやろ?
ママは任せとけ!って。」

「おうっ!
おバカさん!
ママは任せとけぇー!!
迷子になるなよぉー!!」

「おおー!
かっこいいなぁ!
絶対負けましたぁ、
お願いしますぅって、
真直ぐお空に行くよ。」

「そうだね…
カナムがママの傍にいてくれたら、
安心してお空に行くよ…」

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