わたしの名前は…
しかし、コウキは
そのまま、またしゃがみこんだ。
「ワリぃ…
オレさぁ、やっぱ産んで欲しかった。
2人の子、殺したくなかった…」
やっとコウキが
本音を吐き出した…
「何やってんだオレ…
哀しくて、
お前のせいにして…
好きな女泣かせて
何やってんだ、オレ…」
しゃがんだコウキが
すごく小さなからだに見えた…
無言で、私をただ支え続けていたコウキの、
こころの中をやっと打ち明けてもらった
「ごめんねコウキ…
つらい思いいっぱいさせて…
言いたいこと我慢させててごめんね…」
「オレ、お前のこと、嫌いじゃねーよ。
でも、抱きたいんだ。
じゃないと、お前失いそうで怖ぇんだ…
やんなくていいよ、
抱いて、サキを感じてたいんだ…
離れんの怖ぇんだよ」
つぎつぎと出る
コウキのこころの声…
ひとに恐がられるひととは
到底かけ離れた
コウキのこころの中…
不安定なこころの私たち…
もっとぶつかり合って
確かめ合って、
大丈夫とこころから思える仲
そんな理想の関係の
今はごく一部でしかない
でも、もう、
時間がなさすぎた…
私を想い、
支えていてくれたコウキに
私が愛しているという自信を置いていきたい
離れても、
絶対大丈夫だと、
自信を持って私を待っていてほしい
短時間でできること…
ちゃんと愛していると伝える。
ちゃんと本音を言って
不安な想像をさせない。
愛しているからこその
セックスをする…
他に思いつかなかった――