わたしの名前は…
心理的に私はセックスレス状態…

でも、
もうすぐ離れるからしておきたい、
男の気持ちも解らなくはない


「しよ。コウキ…」

「いいよ、無理すんな。
ちゃんと待つってオレが言ったんだ。
我慢できるよ」

ハタチの男が
していい状況で自制する…

今から我慢させて
これから離れたら、
どうなってしまうか――

遠距離で
気付くかどうかは別に、
互いに裏切り全くなし
という人をみたことがなかった

ナルセ先輩カップルが

脳裏を横切る――



コウキもきっと
同じだったろう

いつ、どちらが
どちらかと同じになっても不思議ではない…

愛し合っていても
溝をつくれてしまう、
遠恋って怖い力がある…

あの2人のようには

なりたくない。



キモチはもちろん、
身体もコウキを誰にも
貸すのさえイヤダ!


「抱いて欲しいの、私が。
私がしたいの…」



したくない。
でも、私の中が一番だと思っていて欲しかった。

他の女としたいと思わないくらい、
私のからだを
覚えていてほしかった。

性欲に理屈はない。
と、今も思う――

私がしたいというならと
安心したようにコウキは抱いた。

ただ、

「入れないから…
ちゃんとゴム買ってからな。」

これが、コウキなりの
愛なんだろう―――


やさしく全身に触られ
やさしくキスされ

ちゃんとしてあげたいと
思ってフェラできる――

愛されて
抱かれてい続けたら、
したいと思えた
かもしれない―――

したくないけどつなぎ止めていたいから、
ゴムでキモチ良さも感じずに
でも受け入れた…

コウキがキモチいいならいっか…
そうやって、
入れるという行為だけはこころが拒否していたのに

終わった後の
コウキの
やさしいキスが欲しくて…

私はその心地よさを持って
あなたにカラダの記憶を残して、
明日からちょっと




行ってきます―――
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