わたしの名前は…
ある日の夜、
部屋で勉強中、
トイレに立ったとき
先輩がカレンダーの日付にバツを丁寧に引いているのが見えた。
先輩がトイレに行った間に
気になった私はちょっと先輩の机の上のカレンダーを見た
すると、
今日までの日すべてに
バツしている…
???
何のためか
聞かずにいられず
戻った先輩に聞いた
「なんかさっき、
線引く音気になって…
何でカレンダーにバツしてるんですか?」
「あ…
あはははは。
これねぇ―――」
ちょっと恥ずかしそうに、めちゃくちゃ愛しい顔で
先輩は理由を教えてくれた
「これ、
次彼氏と逢える日まで後何日…みたいな…」
先輩は九州地方出身で
連休だからとそうそう帰られない
彼氏は地元にいて、
仕事をしている
先輩が卒業したら
「誰にも言わないでよ!
結婚する予定なんだ!」
そう。
遠距離で逢えない彼氏に逢うためには
毎日が過ぎていかなくては…
みたいな感じで
終わった日にバツをして
消していっているそう…
「でも1日毎に消すと
なんか、なかなか進まなくて
まだこんなに逢えないとか思っちゃうから、
何日か毎にまとめて消して、
やったぁみたいな!」
ああ、なんてかわいい人だ!!!
こんなにかわいくちゃ
男も待ちたいよなぁ…
と、男目線な私…
ルームメイトは
遠恋成功中の、
遠恋でも先輩だった。