わたしの名前は…
自分で自分を守っていた。
だから、守ってた壁がぶっ壊れ、
すぐに私のこころはぶっ壊れ―――
誰にも修正できない…
たぶん、コウキでも…
自分でタテ直すしかない…
私がこんなに好きなのに、
逃した魚は大きいよぉ!
なんてね…
逃げられてないか(笑)!
「サキさぁ、ナンパされてねえ?
男と話すなよ!」
「ナンパはされてないけど
男と話すなってのはムリでしょ?
女子校じゃないんだから…」
こっちに来てから
よくコウキがチェックしてたね。
もうねぇ、
来てすぐされてたよ。
でも、コウキを不安にさせないため
言ったことは1度もない。
不安だってのが
どんなにつらいか…
嘘はバレちゃ、
嘘じゃないんだよ。
突き通せない嘘なら、
嘘つく必要ないしね…
愛するヒトを傷つけない
私のポリシー。
嘘は突き通したら、本当になる。
なんてうまいこと、
誰が言ったんだろうね…
私は本当にしてみせるよ、これからつく嘘を…
もう、独りじゃ笑えない。
あなたが裏切るなら
私も裏切っていいですか?
あなたを好きなキモチは
悲しいかな、変わらない。
だから、
私も裏切りの穴埋めをしないとやってらんない。
嘘を本当に…
誰もあなたを知りません。
この土地は、
あなたの裏切った女の味方です。
淋しさを満たしたら、
またあなたに私の笑い声を届けます。
また、自分の裏切りに罪悪感を感じられたら、
崖の上に戻ったら、
あなたの好きなサキに
戻ります。
コウキが私を
崖から海に落としたんだから…
自由に泳いできていいよね?
ぶっ壊れサキは、
コウキが好きすぎてやばいので、
泳いで頭冷やしてきます。
ちゃんと、
嘘は突き通すからね、
愛するコウキ―――