わたしの名前は…

コウキのせいだ、
コウキのせいだ…



裏切るのに、
誰のせいとかないのは解ってる…

でも、それが
自分を慰めるたった一つの方法だった

浮気されるのは
浮気されるやつに
欠陥があるから――

誰だ、そんなコト言うのは

それは、浮気する方の言い逃れだ！

誰だって欠陥はある！

自分の欠陥を
満たしている他人も
欠陥がある！

浮気ナンテ無いものねだり…

それじゃエンドレス。
傍にいられないことが、
遠恋の最大の欠陥…

今の私には
どうにもできないその欠陥を
だからダメだというのか？

負けず嫌いの私に、
勝ち目の無いゲームを
どこかの誰かが仕掛ける…

そんなヤルセナイキモチ…

壊れすぎて、
変な闘争心さえ芽生えた

好きなくせに、
失いたくないくせに、

(私には、
コウキじゃなくても男はいるんだ！)

なんて―――

これじゃ、
ナルセ先輩と同じじゃんね…

虚しいだけなのに、
もう、止まらない感情――

やらないときはとことんやらない。
やると決めたら、即実行！

父親ゆずりの性格が、
変に影響しだした。

ナンパされても
誰かに話を振って、
男遊びしたい人がすればいい…

そう思ってた。

でも、もうしない。
全部私が遊ぶから。

コウキ、あんたの女は結構モテるのよ〜



遊んだ、遊んだ。
全く知らない男たち。
私のコトも教えない。

みんな１回切り会ったら
即、着拒。

貸し借りはナシ。
掛かるお金は全て割勘。

Ｈもキスも絶対しない。
そんな雰囲気も創らない。

恩も未練も、全くナシ。

遊びだから…

だって、私はコウキしか好きじゃない。

このキモチだけは
裏切らない。

自分のことまで
裏切りたくないから―――