わたしの名前は…

その日も私は
No.1のヘルプをしていた

客はどっかの社長。

2人は先週、
社長のクルーザーで楽しく過ごしたことで盛り上がる。

さっぱり話が分からない…

適当な相づちに
適当な感想。

2人の空気を壊さない、
私のすることはそれだけ。

何も特別なことはしていない。

でも…

「ミキちゃんは、
他のコみたいに
私も乗りたぁい!とか
言わないんだな!?」

だって、
バイト外でまであんた達に付き合いたくないもん…

「欲の無いコだなぁ。
このコみたいに
あれ買ってぇとか言わないの?」

「えー!私そんなに社長におねだりしてますかぁ?
ひどぉーい(泣)」

(買ってもらってんじゃんあんた…)

「いいんです。私、
ナミ(No.1)さんみたいに きれいじゃないから、
社長の買ってくれる高いものとか似合わないし(営業スマイル)。」


「あぁ、そう言われると買ってあげたくなるな!
よし、来週買いに行こう!
同伴もしてやる!」

「えー!私はぁ?」

明らかに機嫌の悪いNo.1。

「ダメです。私、同伴禁止。
社長にはナミさんいるじゃないですか!
私じゃなくナミさんと、ねっ!」


雰囲気壊さないよう
一生懸命断ってるのに、
逆に気に入られ…
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