わたしの名前は…
コウキはというと…
さすがに
深夜1時のラスト、
そこまでいた客をしっかり見送ると
1時半は有に過ぎ…
主任が送ってくれるのを店内で待って
帰りましょ、で、
2時は過ぎる…
だから、
電話も来るワケで…
また私はつきとおす嘘を
増やす…
「24時間のファミレスでバイトすることになったから」
で、納得。
気が向けば、
バイト前に電話もしてた
ただ、やっぱり
バイト前だと、ちょっと気が引ける…
だから、金・土曜日は
バイト後メールを送る
帰ったよ、とか
オヤスミ、とか
早く逢いたい、とか
何とかかんとか…
あんまり
今コウキが何をしてるかとか、
また女といるんじゃとか、考える余裕もないし
バイトも、
私を必要としてくれるから行くのが苦痛じゃないし
何だかココロが
自由になっていくような…
だんだんココロが
楽になっていっている…
笑えている…
何もコウキとの間の
現実は変わっていないのに私はナゼか、
電話も楽しくなっていた
何だったんだろう、
あの時の、あの感覚は…
あの時の私は、
コウキまで客と同じようにこう言ったら
私もあなたも楽しい――
そんな感じで接していたかもしれない…
だからなのか、
その頃コウキと話したことを全く覚えていない―――