わたしの名前は…






「嘘つけ…」





いつも、怒鳴られると
どうするかすんごい悩んでるくせに…

閉店後のトップのミーティングを私は、
主任を待っていたから聞いている…


「…お前は本当に―――
辞めてほしくない。
正直な。でも―――」



下を向いて、少しの間
黙る主任…


実は、この店の
No.1、2、3が、
新宿の有名店の新店舗オープンに合わせ、引き抜き
されようとしている

客になりすました引き抜きを、
まんまとトップ3に会わせてしまったのだ。

店が何と言おうと
あとは女のコ次第…



完全に追い込まれている

しかし、主任は
いつもの笑顔で顔をあげ



「自分のしたいことは何か、
それは自分しか決められないし守れない。
今、やりたいことを悔いなくやる、
サキはそれだけ考えろ!」

と、言い、


「オレをナメルな!
ナミもミキも、オレが見つけたんだ。
みんな辞めても、
またいい女見つけてやる!!」




主任ならやり抜きそう。

そんな気がした。

「だね(笑)。
でも、手当なしで店に奉仕するバイトは見つかんないかもよ?」

「店の代わりにオレが奉仕しただろ(笑)」

「確かに(笑)!」






私は、冬休みを期にそこを辞めた。




最後まで、ありがとう、
長嶺主任…
< 83 / 386 >

この作品をシェア

pagetop