恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
-翌朝


「ふっふぁあ…。」


思わず欠伸が出る。


「お前、あんま寝て無いだろ。」

「げっ…勇士…。」

「げってなんだよ。ここは俺の家でもあるんだぞ?」

「…まぁね…。」


寝て無いどころの話じゃないかも。

愛莉の事が頭から離れなくて…寝るに寝られない。


「お前、クマ。」


と言ってあたしの目元に触れた。


「?」

「早く消さねーと、男逃げてくぞ。」

「なっ!」


あたしに告白して来たのはアンタでしょぉ!!?!?

…もういいや。
そろそろあたしも行かないと…。


あたしは学校へ向かって歩き出した。

このままじゃマズイよな…。

いろいろ…。


だって…ウチの学校の文化祭って9月だよ?

今5月頭だし…。
ふざけてんでしょ…。


「はぁ~あ…。」


あたし…どうすりゃいいの?


「溜息ばっか吐いてんなよ。」

「げっ…。」


後ろから声がして振り返ると…


「また勇士…。」

「お前、いい加減げってヤメロよ…。」

「うるさいなぁ…。」


あたし、告白されても普通に話せるのって勇士だけかも。
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