恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
あたしって本当、素直じゃない。

し、ドキドキしすぎてる。


別に、千秋の事好きなわけじゃないのに…。


「…どうした?」


こっちを向いて首をかしげてる千秋。

…眩しいです。


「…何でも。」


前言撤回。

別に、千秋の事好きって決まったわけじゃないのに…。


「皆、行くぞー。」


裕介が声をかける。


「美希。」

「え?」

「後ろ。乗れ。」


と、チャリに跨りながら親指でくいっと後ろを指さす千秋。


こう言う事をされると、
人間誰でもカッコよく見えるのかな…。


千秋が有り得ないくらいカッコよく見える…。//


あたしは後ろの二台にそっと跨った。


それを確認すると、先頭の史也がスタート。

…やっぱ裕介にはその大役は務まらないか。


「美希。」

「ん…?//」

「ちゃんと掴ってないと落ちるぞ。」

「いっ…!」


あたしはギュッと千秋の背中に抱き付いた。


「…一生懸命な奴…。」

「うっ…うるさい…。」


千秋が地面を蹴って、自転車をこぎ出した。


「ひっ…。」


案外にけつって怖いっ…。
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