恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
「じゃ…これからどうする?」


裕介が切りだす。


「どーもこーも、海開きもしてねぇのに…何するってんだよ。」


いつになく口の悪い勇士。
…機嫌悪いのかな。


「美希と追いかけっこぉ♪」

「…はぃ?」


それは…こう言う事ですか…?

あたしは頭の中で”うふふ~♪” ”ははは~!”な風景を想像する。
”待てーッ!” ”捕まえてごらんなさい!”…みたいな。

自分で想像しといてなんだけど…キモイ。


「却下。」


即答するのは千秋。

ナイスっ!!!


「あ、美希、飯。」

「あぁ…。」


忘れてた…。


「僕、アイス食べたいぃ!」

「買って来なよ。」

「んじゃ、ちークン、買いに行こぉ♪」

「…うん。」


千秋はスッと立ち上がって、櫂と自転車の方へ向かった。


「千秋と櫂ってさ、仲良いの?」

「あぁ…アイツら、幼なじみだから。」

「意外ー。」


想像つかないなぁ…。

あたしは史也の作ってくれたサンドイッチを食べながら思った。


「ま、元々は俺と史也、千秋と櫂で
それぞれ遊んでるガキの頃にスカウトされたんだよな。」


と裕介。

やっぱスカウトかぁ…。


「勇士は?」

「俺は…親が。」
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