恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
「親…かぁ…。」

「ちょっと意外な関係だよな、俺らって。」

「あぁ。ちょっとどころじゃなくなー。」

「組んで無きゃ一緒になんかいねーよ。」


…勇士は4人の事嫌いなのかな?


「美希。」

「ん~? 何ぃ、史也ぁ。」


サンドイッチを平らげたあたしは、史也を見る。


「ちょっと歩こう?」


史也は意味あり気な顔をして笑っている。


「…うん。」


あたしは史也と歩き出した。


「なんかあった?」

「え…?
あぁ…なんか、皆…嫌い合ってるのかなって。」

「へ…?」

「…勇士が、”組んで無きゃ一緒にいない”って言ってたでしょ…?
だから…。」

「ふっ…。」


と史也がクスクス笑い出した。


「史也…?」

「あぁ、ゴメンね。

勇士、素直じゃないんだよ。それだけだよ。」


…そうなのかな。

そうだといいけどな…。


「本当はアイツ、皆の事ちゃんと好きだし…頼ってんだけど。

素直じゃないし…まぁ、アイツの家も結構あるからな…。」

「…?」

「ま、それは置いといて…。
美希と勇士は似てるんだよ、性格が。」

「そうかな?」

「素直じゃ無いとことか強がりなとことか。」


確かに、言われてみればそうかも。

でも…

”アイツの家も結構あるからな…”

その言葉が気になる。
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