恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
その後あたしたちは海で時間をつぶした。

そして、帰る事になったのはもう7時くらい。


辺りも大分暗くなってきた。


「寒い…。」


さすがにシフォン系チュニックにハーフパンツじゃ寒いな…。


「バカ。」

「だって…温かかったんだもん…。」


こんな遅くなると思わなかったし…。


「これでも着とけ。」


そう言って勇士は自分の来てたパーカーをあたしの頭にかぶせた。


「イタッ…。」


勇士の匂い…。久しぶり…。//


「って、勇士、半袖じゃん…!!」

「ん? あぁ。」

「寒くないの!?」

「暑いよりはいい。」

「でも…鳥肌すごいじゃん…。」

「こんぐらいコンサートとかあれば当然。
体鍛えんのには調度いい。」


…強がり。

バカ、勇士…。


「その代わり。」

「え?」

「後ろ、乗れ。」

「…うん…。」


…でも、なんで後ろ乗れ?


「うし、じゃ、帰るかッ!」


と史也の声によって、帰る事になった。


「美希。」

「あ、うん。」


あたしは勇士の後ろに千秋の時よりも慎重に乗る。
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