恋のしるし~GIRL’S♪SONG~
「帰るから。」


と、勇士は自分の荷物とあたしの荷物を持って、
あたしの手を引いて歩き出した。


「ちょっ、勇士!?」

「いいから、帰る。」


…?



…♪…♪…♪…





帰る、そう唐突に言われて、部屋に帰って来た。


「勇士? どっか悪い?」

「…。」


勇士は黙りこくってしまった。


「勇士? ねぇってば!」

「…どっか悪いのはお前の方だろ。」

「え…?」


勇士はあたしをいきなり抱き締めた。


「ちょっ…!?//」

「バカ野郎。」


何…?!


「え?」

「…今回の事は内容が内容だけど…1人で…悩むなよ…。」


なんで…?

なんの話…?


「史也ばっか頼って。
他の奴も頼れよ。」


あ…恋…の話…。

って!! まさかのヤキモチ!?

かっ…可愛い…。ってか子供…。


あたしはそっと勇士の背中に腕を回すと


「じゃ、早速頼ってもいい?」


と聞いた。
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